~筋トレを頑張っているのに身体が変わらない、本当の理由~
「筋トレを頑張っているのに、なかなか身体が変わらない。」
「スクワットをすると膝が痛い。」
「トレーニングをすると首や腰ばかり疲れる。」
実は、このような悩みを抱えている方には、ある共通点があります。
それは筋力不足ではなく、「身体を安定させる力」が十分に働いていないことです。
そのため、α Personal Training LABでは、いきなり重りを持ってスクワットやベンチプレスを行うことはほとんどありません。
まずは仰向けや四つ這いなど、一見すると「こんな簡単な運動で意味があるの?」と思われるようなエクササイズから始めます。
今回は、その理由を科学的根拠とともに分かりやすくご紹介します。
目次
「筋トレの効果が思うように出ない人」の共通点
例えば、こんな経験はありませんか?
- スクワットをすると太ももの前ばかり疲れる
- 肩のトレーニングをすると首が張ってしまう
- 腹筋をしているのに腰が痛くなる
- ジムに通っているのに姿勢が改善しない
多くの方は「筋力が足りないからもっと鍛えよう」と考えます。
もちろん筋力は大切です。
しかし、本当の原因は身体を支える土台が不安定なまま、力だけを出そうとしていることにあるケースが少なくありません。
家を建てるとき、いきなり柱は立てません
少しイメージしてみてください。
家を建てるとき、最初に柱を立てるでしょうか?
もちろん違います。
まずは基礎工事を行い、建物を支える土台を作ります。
土台が傾いていれば、どんなに丈夫な柱を立てても建物は安定しません。
人の身体も同じです。
筋肉を大きくしたり、重い重量を持ち上げたりする前に、
身体を安定させる土台づくり
が必要なのです。
京都市中京区・烏丸御池周辺でお困りの方はお気軽に無料体験にお越しください。
土台を作るのは「低閾値運動」
α Personal Training LABで最初に行う
- 仰向け
- 四つ這い
- 横向き
などのエクササイズは、
「低閾値運動(Low Threshold Exercise)」
と呼ばれる考え方を取り入れています。
低閾値運動とは、
強い力を出すことではなく、
小さな力で正しく身体を支える能力を引き出す運動です。
具体的には最大筋力の10%以下の負荷で行える運動を指します。
派手な運動ではありません。
汗もあまりかきません。
しかし、この地味な運動こそが、その後のトレーニング効果を大きく左右します。

なぜ身体を安定させることが重要なの?
身体には
- インナーマッスル(深層筋)
- アウターマッスル(表層筋)
があります。
一般的な筋トレで鍛えられるのは、主にアウターマッスルです。
一方で、インナーマッスルには、
- 腹横筋
- 多裂筋
- 横隔膜
- 骨盤底筋群
などがあり、姿勢や関節を安定させる役割を担っています。
実は研究では、これらの筋肉は腕や脚を動かす直前に働くことが分かっています(Hodges & Richardson, 1997)。
つまり、
身体は「支える」→「動かす」の順番で動いているのです。
これを先行随伴性姿勢制御(APA)と呼びます。
この順番が崩れると、身体は本来の力を十分に発揮できません。
スクワットで膝が痛いのは、筋力不足ではないかもしれません
例えばスクワット。
本来であれば、
股関節・膝・足首が安定した状態で動くことで、お尻や太ももの筋肉を効率よく使うことができます。
しかし、
身体を支える筋肉が十分に働いていないと、
膝が内側へ入ったり、
骨盤が傾いたり、
腰が反ったりします。
すると、
膝や腰ばかりに負担が集中してしまいます。
「フォームが悪い」
と言われる状態の多くは、
実はフォーム以前に身体を安定させる能力が不足していることが原因なのです。
体幹の安定性には、筋力だけでなく、動作に応じて筋肉が働くタイミングも関係しています。
例えば、腕を動かす前から体幹の筋肉が活動し、姿勢を調節する「予測的姿勢調節(APA)」という仕組みがあります。
このような神経筋制御の働きについては、体幹トレーニングは筋力だけでは不十分?体幹を安定させる神経の働きとはで、研究を交えながら詳しく解説しています。
関節中心化(Joint Centration)
ここから少しだけ専門的なお話です。
理学療法や運動学では、
関節中心化(Joint Centration)
という考え方があります。
これは、
関節が最も安定した位置で動いている状態
を指します。
例えば肩関節。
腕を上げるとき、
上腕骨が肩関節の真ん中でスムーズに回転すれば、
筋肉は効率よく働きます。
しかし、
関節が前方や上方へズレた状態で動くと、
筋肉は余計な力を使い、
腱や靱帯にも負担がかかります。
肩こりやインピンジメント症候群などの原因の一つにもなると考えられています。
つまり、
「正しく動く」ためには、まず「正しい位置で支える」ことが必要なのです。

筋の長さー張力関係(Length-Tension Relationship)
もう一つ、重要な考え方があります。
それが
筋の長さ-張力関係(Length-Tension Relationship)
です。
筋肉はゴムのような性質を持っています。
縮みすぎても、
伸びすぎても、
十分な力は発揮できません。
最も効率よく力を出せる長さがあります。
例えば、
猫背になると胸の筋肉は短くなり、
背中の筋肉は伸ばされた状態になります。
この状態でトレーニングをしても、
本来使いたい筋肉ではなく、
別の筋肉が代わりに頑張ってしまいます。
これが、
「肩のトレーニングなのに首ばかり疲れる」
「スクワットなのに太ももの前だけ疲れる」
といった現象につながります。

だからα Personal Training LABでは「寝た姿勢」から始めます
私たちは、
ただ筋肉を鍛えるだけではなく、
身体が本来持っている動きを取り戻すことを大切にしています。
そのため、
最初に確認するのは、
- 呼吸
- 体幹の安定性
- 股関節や肩関節の動き
- 身体を支える感覚
です。
これらが整ってからスクワットやデッドリフトなどの高強度トレーニングへ進むことで、
より安全に、
より効率よく、
本来鍛えたい筋肉へ刺激を入れることができます。
まとめ|「鍛える前に、支えられる身体をつくる」
身体は、土台が安定して初めて大きな力を発揮できます。
だからこそ、α Personal Training LABでは「まず鍛える」のではなく、「まず支えられる身体をつくる」ことを大切にしています。
仰向けや四つ這いから始めるエクササイズは、一見すると地味に見えるかもしれません。
しかし、その積み重ねが、
- 姿勢改善
- 腰痛・肩こりの予防
- ボディメイク
- スポーツパフォーマンス向上
につながる大切な第一歩です。
「今まで頑張っても身体が変わらなかった。」
「自己流では限界を感じている。」
そんな方は、一度ご自身の身体の”土台”を見直してみませんか?
α Personal Training LABでは、一人ひとりの身体の状態を丁寧に評価し、身体の土台づくりからサポートしています。
ぜひ一度、体験トレーニングでその違いをご体感ください。
この記事を書いた人
丹下 翔太
・ボディメイク・姿勢改善・リハビリ・スポーツパフォーマンス指導
・α Personal Training LAB 代表
・NSCA認定パーソナルトレーナー
・AZCARE Master Provider
・Synthesis認定ピラティス
・BPA認定パフォーマンススペシャリスト

店舗情報
α Personal Training LAB
〒604-8136
京都府京都市中京区梅忠町20-1
烏丸アネックス3F
営業時間
- 平日10:00〜22:00
- 土日10:00〜19:00
- 定休日 毎週火曜日
電話番号075-708-7198
参考文献
- Hodges PW, Richardson CA. Contraction of the abdominal muscles associated with movement of the lower limb. Physical Therapy. 1997.
- Hodges PW, Richardson CA. Inefficient muscular stabilization of the lumbar spine associated with low back pain. Spine. 1996.
- Panjabi MM. The Stabilizing System of the Spine. Journal of Spinal Disorders. 1992.
- Neumann DA. Kinesiology of the Musculoskeletal System. 3rd Edition.
- Sahrmann SA. Diagnosis and Treatment of Movement Impairment Syndromes.
- Lieber RL. Skeletal Muscle Structure, Function, and Plasticity.